2012年6月10日日曜日

TBS『金スマひとり農業』 VS  NHK『晴れときどきファーム』

(2014/11/17追記)***********************************************************
 新『晴れ、ときとどきファーム!』について2014/11/17のブログに関連記事有り
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前回のTBSテレビ『金スマ ひとり農業』(6/8放送)は、短時間の放映ではあったが今年の夏野菜の作付等の奮闘の様子が紹介された。渡辺氏、今年はテンサイやマスクメロンにも挑戦しているらしい。
レンコン畑も整備されていよいよ本格的な栽培のようだ。
かように多様な作物を作り、その成長を見届け、最後にはそれを食するという体験をするのは、田舎で生活していても、このようにはなかなかできないこと。
うらやましい。

この番組のコンセプトは、ある程度本気で田舎の土地に入り込み、農作業を通じてその素晴らしさ・大変さを伝えるというものだろう。
それこそ本業の農家にしてみれば噴飯ものの部分もあるだろうし、そんなに甘いものじゃないというお怒りの部分もあるだろうが、これはテレビ局の番組である。
面白い要素・興味を引く要素を取り入れないと視聴率は稼げない。
重たい話題のドキュメンタリーでは決してないのであるから。

         

この渡辺ヘルムート直道氏による『金スマ ひとり農業』のように、泥臭く農作業に挑戦し、奮闘する農業バラエティ番組がある一方で、同じ農業を取り扱う番組ではあるが、『金スマ ひとり農業』や『ザ! 鉄腕! DASH! ダッシュ村』などとは対極にあるような、それはそれはオシャレで綺麗な若い女性が農業を愉しむ姿を紹介している番組がある。

その名を『晴れ ときどきファーム』という。
NHKのBS放送・日曜夜11時から放送されている。

正直に言うと、この番組を見ていると無性に腹立たしくなるのであるが、まあそれは個人的な感想であり、とり終えず脇に置いておく。

簡単に番組を紹介すると、MAXなる女性歌手グループが千葉県の外房にある『いすみ市』に古民家を借り受け、週末だけ農業をするというもので、毎週違うゲストが手伝いに訪れ、田舎暮らし・農作業もどきを一緒に愉しむ。

番組HP          晴れ ときどきファーム
MAXのHP     MAX OFFICIAL WEBSITE

とにもかくにも、テレビの中で歌い踊っているお嬢さんたち(AKB48の彼女たちよりはひと回り以上年齢は上のようだが)が、小奇麗な格好で田んぼや畑で作業をするのであり、『キャー~カワイイ!!』たら、『キャー~ ステキィ!!』の連発なのである。
とてもとても生業としての農業とはほど遠い。
当然ながら、週末以外の日の畑の管理は、地元農家の方にお願いしているようだ。

借り受けた無人古民家本体とその周りはというと、撮影用であろうか、きれいに手入れが行き届いていて雑草が茂っている様子など微塵もない。畑も然りである。
古い作りの家の中はもちろんだが、広大な庭や周囲の土手の除草も、ここまできれいにするのってとても大変なことなのだけれどなぁ、などとつい思って見てしまう。
完全にお膳立てされた環境で、週末だけそこに身を置いて『農業もどき』を体験する。
誰もがそのような特別な演出であることを理解している、とは思う。
ドラマだと思ってみればよいのであると。

いいことだけをオシャレに紹介する、まさに『カワイイ オシャレ農業』紹介番組。
字幕にもピンクの文字とやたらにマークが出てくる。
視聴者のターゲットは20~30歳台の女性のようだ。

同じ農業体験番組であるが、そのアプローチ方法も本気度も、TBSとは対極のNHK。
渡辺氏・・この番組、見ているだろうか?

         

このようにマスメディアがこぞって『農業体験』を番組にすることが興味深い。
自然体験、セラピー、スローフード、環境教育、ふるさと再発見、田舎暮らし、グリーンツーリズム、自然再生、里山保全活動・・・。
農山村では、あらゆる活動を通じて、人々は汗をかき、仲間を作り、自らの想像力を刺激し、達成感を味わうことができる。
分業化によって効率を追求してきた企業では発揮できなかった個人の能力がアウトドアでは発揮できる。
その大切さと素晴らしさに改めて気がついたか。

この類の番組が人気をもって続いていることは、ストレスの多い都市生活スタイルからの自然回帰の表れかもしれない。

祖父母の時代とは違って、都会生まれ、あるいは農業と距離のある生活環境で育った第三世代の若者たちにとっては、農業そのものも農山村も、珍しく面白い未知の体験場であって、ワンダーランドなのであろう。

きっかけも、アプローチ方法も、どんな形であってもよい。
自分たちが食べて命を長らえるための尊い『食物』に対して、関心と興味を持ち、少しでもそのありがたみを感じてくれればよい。

         

来週(6/15)の『金スマ』は、またひとり農業のスペシャル番組のようだ。
マスメディアに普段は全くと言っていいほど名前が出ない『常陸大宮市』が登場する数少ない機会。
決してオシャレではないこの番組の方が、より実際の田舎生活に近い(・・・とは言ってもテレビ映像的演出がたくさんあって、違和感も多々あるが)ので、今後とも楽しみにしたい。
せっかくだから、ときどきはNHKのBSの番組も見る。
(おっと、今日は日曜日で放送日だった)

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