2013年3月31日日曜日

桜花の粧

思えばたかだか一週間ほどの命なのに、これほどわれわれ日本人の気持ちを乱す花もなかろう。
枝先の蕾が膨らみ、ほんのりと赤みを帯びるだけで、心がときめきだし、世は開花予想日を競う。

          

ほんの4~5輪が開花しただけで、天下の春を語る人がいる。
満開とぎともなれば、桜こそ日本人の心と思う人も出てくる。
花の下に一時の浮世の憂さを忘れようとする酔狂もまた。

この花に魅せられたあまり、花の下にて春死なむ、とそっとささやく声があれば、この花がなければ春の心はのどかなのに、と恨みまで聞こえてくる。

その散り際に不安が胸に点じることもあれば、潔しと武士(もののふ)の思うことも。
出陣する特攻機へ桜の枝を振り続けた女学生の姿も。

時代は違っても、愛でる気持ちは変わらず。
思いさまざまなわれわれ日本人であることよ。

          

初花を見つけてから、一週間ほどの花狂い。
春の盛りはあっという間。
弥生3月も終わり、日本人の気持ちは不思議と切り替わる。
あすから卯月。
それぞれ気持ち新たに新年度が始まる。

2013年3月30日土曜日

ネギ苗を植える

市内にある大手ホームセンター『ジョイフル山新』。
いまや我々の生活に不可欠なものになっている。
日用雑貨から機械工具、各種資材、農業用品などその種類は多岐に渡る。
店内どこを見ていても飽きることがない。

我々の農作業に必要な道具類・資材類もほとんどここで手に入れられる。
本格的なプロ仕様のものまでが豊富に揃えられており、いわゆる『ガテン系』職人さんたち御用達の店になっている。
(ただ上には上があり、ひたちなか市にはジョイフル本田というホームセンターがあり、規模・品揃えで更に上をゆく)
何時行っても老若男女、いろいろな人たちがそれぞれ目的のものを物色している。

都市部にあるDOITとは業態としては同じだが泥臭さにおいて比較にならないし、ましてや似たようなものとしてのLOFTやら東急ハンズとはそもそも狙っているコンセプトが違う。

屋外の農業コーナーにはその時期にあった農業資材やら苗が並べられるのが通例だ。
今の時期は稲作の準備用品であったり、今植え付け時期の根菜類(ジャガイモ・サトイモ)の種芋、ネギ苗などがずらりと並んでいる。

今年も長ネギを植え付けるべく、このホームセンターで苗を購入した。
何しろネギは無人野菜販売所の人気商品。すっかり外せないアイテムとなっている。
昨年植え付けた長ネギは、昨年の晩秋からすこしずつ収穫し続けており、今の時期も無人野菜販売所に並べている。

         

今年は植え付けを少なくした。
昨年は大量に作付けしたため、数次に渡る土寄せ作業と夏から秋にかけての草取りがあまりに大変であった。
正直なところ懲りてしまったので、今年は程々にした。
昨年の1/5程度にしてみたが、20センチほどの深さの溝を掘るのも体力が結構要る。
そのあと一本ずつ丁寧に並べ、根元部分に藁を敷いてゆく(苗の根には土は被せない)。手間がかかる作業だ。
長ネギの苗
長ネギは植え付けから収穫終了までほぼ一年の作物で、長い期間畑を占有する。
作付作物の計画を十分に行わないと大変なことになるので要注意だ。

長ネギの次はサトイモの植え付けが待っている。
夏から秋に向けての野菜・根菜類の植え付けが忙しい。

         

今年はこの畑を含めて、夏野菜を育てる畑には有機堆肥をしっかりと入れた。
昨年の秋に、近くの山の斜面から落ち葉を掃き集め、米糠・あぶら粕・籾殻燻炭を混ぜて踏み込んでおいた。
4か月ほどだが、だいぶ腐食が進んでおりよい肥料が出来上がった。
(落ち葉+米ぬか+油粕+籾殻燻炭)×発酵の時間=有機堆肥
まだサラサラの粉状にはなっていないが分解はかなり進んでいる

畑にまき散らした有機堆肥
白いのは苦土石灰だ
トラクターで撹拌して畑の準備は整う
左の白い花は梅
今年も野菜栽培ドラマが畑で始まった。

2013年3月28日木曜日

ブルーベリーに防鳥ネットを張る

ポポーの樹もそうだがブルーベリーも各枝に新芽が膨らんできている。
昨年暮れに木の根もと周辺に籾殻マルチを敷き、雑草対策・乾燥対策とした。最低限の枝の剪定も行った。
これから花の開花・受粉・結実と進み、成長が楽しみな時期を迎える。
そして夏、今年もたくさんのお客さまをこのブルーベリー園にお迎えできると嬉しい。

         

そのためにも鳥による食被害を避けたいところだ。
一昨年には有り合わせの部材で防鳥ネットを張ったのだが、一定の効果は確かにあった。
昨年はといえば実が思ったほど付かなかったのでネットを張るのを止めた。

さて今年である。
ことしは春から初夏にかけてのブルーベリーの生育時期には、どのような天候になるのだろうか。
豊作か不作かは神のみぞ知るだが、この際ある程度しっかりした(数年は持つような)ネットを張り巡らせ、収穫時期に鳥にヒヤヒヤしなくて済むようにしたいと思った。
本格的に作るのであれば、単管パイプできっちりと組み立てるべきなのであろうが、あまりにコストがかかる。元手もないし手が出ない。
無理してやったところで到底割にあわない。
専門の大規模観光農園などでは、給水設備費用とネット敷設費は初期投資としては重たく、収穫時期の入園料や加工品の販売程度では償却が困難なのではないかと思ってしまう。

ということでパイプの代替として竹を使うことにした。
入念な現場測量と精緻な設計図の元、必要な部材を揃えて、設置工事を開始した。
竹は適当な太さのものを近くの家から頂いた。さすがにネットだけは(一昨年使用したものを再利用するが足りないので)追加購入した。
支柱の基礎には、傾き防止のためにブロックを十字に埋め込み、穴に竹を立てて埋め込んむという工夫もしてみた。
(バケツに入れた水とホースを使った簡便法で)しっかりと水平を求めたうえで、それぞれの支柱の先端が同じ高さになるようにもした。

         

結論から言うと、結構まともで満足できるものが3人日ほどの作業量で出来上がった。
細かな部分はかなりイイカゲンなものとならざるを得なかったが、鳥の被害を防ぐという大目的は十分に達成できるものだ。
素人がコストを掛けずに手作業で作るのだから仕方ない、と自分を納得させている。

一応のサマにはなっている
実に精緻な設計図に基づいたものの、出来上がりの各部に誤差が発生した原因は明確だ。
竹は撓(たわ)むのである。
この撓み具合が部分によってかなり差があるため、ある部分はゆったり、ある部分はきつくなったりしている。ある程度は計算していたものの、想定以上の撓みだったのである。

特に、地面近くは基礎をしっかりしたので曲がりは少ないが、先端に行く程ネットの重みとたわみ防止のワイヤーで(きつく引っ張っているため)内側に曲ってしまう。
各柱の上と下でずれが発生してしまったわけだ。
本当はキレイな長方形を目指したのに、台形になってしまった・・。
撓みや反りがない単管パイプで作るとこんなことはないだろうに。
精緻な設計図をよそに、最終段階ではかなり大胆な大ザッバな作業をしてしまった。
ネット張りの支柱と梁には竹材は使わないほうが良い、というのが今回得た教訓だ。

いまのブルーベリーの葉芽・花芽はこんな状態だ。
5月上旬ごろに花が満開になる。
折角苦労して作った防鳥ネットだ。
たくさん実を付けて欲しいと願っている。

         

今年も多数のお客さまのご来園をお待ちしています。

2013年3月26日火曜日

ポポーの葉目

昨年、金スマ・ひとり農業でも紹介された果物『ポポー』。
かの渡辺ヘルムート氏も絶賛(??)した果実だ。
桜の咲き始めるこの季節に、そのポポーの木で新芽の準備が進んでいる。

普通に見られる一般的な樹木の葉目(葉となる芽)とは姿がだいぶ異なる。
色は濃い茶色。直径5ミリほどの球体だ。
あたかもベレー帽をかぶっている様でもある。
感じとしては、チョコパウダーが振りかけられたような色の小さな粒だ。
たとえは悪いが、一瞬ゴミでも付いているのかとか、あるいは何かの虫の卵でも付いているのではと思ってしまうほどだ
それぐらい普通の木の芽とは違うのである。
ポポーの葉芽
これがいずれは長さ20センチはあろうかという大きな葉っぱになる。

秋のポポーの木
2012/11/01撮影
こんな驚くことが今尚多いここの生活だ。
自然はなんとも不思議が多くて奥が深い。
・・・いや違う。普段ただボーッと暮らしてしまっているというべきだな。

などといろいろな思いに耽りながら、秋のポポーの実の収穫を想う。
あのなんとも言えない濃厚で芳醇な香りを漂わせ、ネットリとした食感の果実が、今年もたくさん付くことを願っている。
(だが、いくつも食べられるシロモノでは決してない。断じてない。ほんのひとくち口にすればそれでもう満足だ・・)

収穫時期が来たらこの場で報告しますね。
今年はポポー収穫祭でも企画しましょうか。興味ある方も多いでしょうから。
・・ではお楽しみに。。

2013年3月25日月曜日

ススメバチトラップを早めに設置する

またミツバチに関する話である。
可愛くてしょうがないのでお赦し戴きたい。

昨年秋に、ススメバチ対策として吊るした『ススメバチトラップ』は、数十匹のススメバチを捕獲するという予想以上の効果があった。
 2012/10/02 ブログ
捕獲というよりは、自ら飛び込んできて溺れ死んでくれたのだが。
仕組みは簡単で廉価。
その割には効果が実感できた(まあ、あの大量の死骸を見ると正直そう実感する)優れものである。

ミツバチの敵であるとともに人間にとってもあまり歓迎されないヤツラであるので、今年は春から設置することにした。
というのは、ネットで調べるとどうやらススメバチの女王蜂が飛ぶ5月〜6月あたりに仕掛けると女王蜂そのものを捕まえることができ、その効果は絶大であるらしい、ということだ。
働き蜂となる蜂の卵を産む女王蜂そのものを、産卵前に捕獲してしまえば新たな巣を作られすに済む。元を絶てば飛躍的に効果が上がる訳だ。なるほどなるほど。
  熊本市のHP   ススメバチ トラップの作り方

昨年のペットボトルは残してあるのですぐに設置できる。
早速、試してみたいと思う。
設置したトラップにかかったスズメバチ(昨年9月撮影)
顔が怒っている・・

2013年3月23日土曜日

平勤休農  農はワンダーランド

平成25年2月24日(日)の読売新聞くらし・家庭欄にあった記事を紹介したい。
タイトルは『休日 本気で「農力」アップ』。
・・最近この手のタイトルや特集が多くなっている気がする。

平日は会社勤めなど仕事、休日には農作業、というライフスタイルが広まっていて、それを『平勤休農』と呼んでいるとのこと。
趣味の野菜作りレベルにとどまらずに、本格的な農作業を休日に学びながら実践できる場も増えてきているのだそうだ。中には本格的に就農まで目指す人もいるとか。
よくありがちな、カルチャースクールのようなものだったり、お遊びプラスアルファで都会人受けする家庭菜園のようなものだったり、と言うのでは無いようだ。

ここで紹介されているのは次の3つの団体。
NPO法人「農に学ぶ環境教育ネットワーク」という農家の耕作放棄地を活用する団体。
東京三鷹市の「三鷹オーガニック農園」。
一般社団法人「都市生活者の農力向上委員会」。
それぞれが、今の生き方に疑問を持った都市生活者の多数の参加で盛況と言う。
記事には、参加者の声がいくつか紹介されている。

         

各団体の活動詳細はそれぞれのHPでご覧頂くとして、実に多彩な活動を地道に行っておられる。
活動の内容を見ながら感じるのは、図らずも我がファームでやっていることと同じようなことを組織だって行っておられる団体が実に多いということ。
NPO『農に学ぶ~』の趣旨などは小生が普段考えている内容そのものだ。
ブログを拝見して頷くこと頻りである。
確かにアプローチの仕方はそれぞれで違うし、組織力・資金力も到底及ばないものの、目指すところは結局は同じだと思っている。

         

この特集記事の中で、上で紹介した「都市生活者の農力向上委員会」の代表理事・西村豊氏は『東日本大震災後、便利でモノがあふれた暮らしを見直す機運が高まり、生活のあるべき姿を農業に求める人が増えつつある』と述べている。
そしてまた『都市生活者の力を借りて、耕作放棄地を再生させるなど、新たな農業の形が生まれる可能性がある』とも。
さもありなん、だ。ワタクシは農本主義に傾倒している訳ではないが、『農は国の基』だと心底思っている。農への回帰。。

         

このようにやっと気が付き、行動し始めたのではないか。
便利で快適な都会だけれど、生命の芽吹きを実感できるホンモノの土と緑と無縁の暮らしはけっして健全ではないということに。
大昔、いや、つい戦前ごろまでは大半の人が野外での活動が大半だった人間である。
半世紀程しか経っていないのに集約型オフィスでパソコンを相手に長時間耐え続けるのだ。そんな環境に適合できるほど人間の基本部分は進化してはいないと思う。
そのうえ、本来自由な自分の時間でさえもスマホ画面を覗き込みそこでまたSNSストレスをため込んでいるのではないか。FaceBookやらTwitterやらである。
本来は愉しむコミュニケーションツールのはずのハイテクノロジーが、逆にストレスを増幅させている。それでなくても都市部での会社勤めはストレスだらけなのに。
(そんなに友達とつながってたいのだろうか?  【いいね】を押して欲しいものなのだろうか? 最初はそんなつもりではなく始めたはずだろうに)
これでいいのかと思っている人も多いだろう。

でも処方箋は簡単だ。
とにかく野に出る。そしてあらゆる作業を通して汗をかく。仲間と語る。自らの想像力を刺激する。達成感を味わう。収穫を味わう。(←これって金スマひとり農業そのものだ)
こんなのを自ら育て収穫し、その場で味わえる。
そしてこれを食べる人を幸せにもできる。
ひと様に喜んでいただけるとやりがいもある。
どうだろうか、そんな体験を簡単に出来るところから始めては。
難しいことは言わない。
単に里山に足を運ぶだけでもいい。(我がファームでもお待ちしてます)
鄙びた田舎だがこんなことができる里山は、『ワンダーランド』に違いない。
農は命につながっているのを実感できる。
そして無から有を生むというすばらしい過程を見届けられる。

2013年3月22日金曜日

県道102号線拡幅工事 進む

県道102号線の東野・東原地区で道路の改良工事・拡幅工事が進められていことを以前のブログに書いた。
 2013/01/28ブログ

予定では工事期間は3月15日までであったが、やはり延びているようだ。
工事期間を公知する看板も、工期がしっかりと3月末まで2週間以上延長されている。
工期は3月31日までに変更されていた
今日の現場では、側溝の整備やら削り取った土手斜面への芝張りなどが行われていた。
遅れながらも着実に進んでいる風ではある。
はやく広い道路が開通して欲しいものだ。
見通しの悪かった部分の土手も削り取られてスッキリした
         

先だってのフログに記したように、この工事部分の近くには縄文土器を中心とする土器の散布地がある。
今日、現場を歩きながら削り取られた土手部分を観察したところ、数個の土器片が露出しているのを発見した。
土器片が露頭している
持ち帰り土を洗い流してみた
採取場所は工期を記している看板のすぐ近くだ。
工事が始まった時から土器散布地の一部が破壊されはしまいかと心配していた。
やっぱり(破壊された)なぁと思いながら、このまま道路工事で破壊されるのは忍びないため持ち帰った。
(本来、これら遺物はその発見場所にそのまま置いておくのが原則だ。だが、道路工事で発見場所そのものが無くなるためやむなしだ)
ご覧の通り、小片ながらはっきりとした文様が見て取れる土器だ。
ほんの数分間歩いて見ただけで、工事部分の土手部分からは写真のような土器片数個とメノウ片1個を拾い上げることができた。

この付近が太古の昔から人が定住してきた住み良い場所だった証拠だ。
この一帯、玉川の流域は現代の価値基準の住み易さでは多少難があるのかもしれないが、自然環境だけでいえば最高の環境だと思う。

クドいようだが、小生は早く拡幅工事が終わって快適な道路になって欲しいと願っている一地元民のひとりである。

2013年3月19日火曜日

ヤマイモ栽培に挑戦する

隣の畑でいろいろな作物を作っているNさんから、ヤマイモを掘り上げるのを手伝って欲しいと頼まれた。
趣味とはいえ実に丁寧に各種野菜をつくっておられる本業顔負けのNさん。いつもご指導戴くことも多く、大変お世話になっている。
器用に何でもこなすNさんだが、(寄る年波とご本人は言っているが)体を屈ませるのが辛いようで、ヤマイモ掘りのようなスコップを使って地下茎を掘り上げるのはとても出来ないとのこと。力作業だけでもお手伝いすることにした。

昨年植え付けたヤマイモは、どうやら畑の地下部分の土がだいぶ堅かったようで、ほとんどが細いままで、思うように太くなっていなかった(写真奥)。手にしているような太さのものは数えるほどしかなかった。

この数少ない太いイモのうちの1本と、多数の細いイモを頂戴した。

細いヤマイモは食するには不都合なので、種芋として使うことにした。
ヤマイモは好物だが、自ら栽培したことはない。
たまたま種芋を入手したこの機会を活かして、ヤマイモ栽培に挑戦することにした。
だが、悲しいかな栽培知識がない。ネットでヤマイモ栽培を調べた。

         

政田自然農園のHPに手順が動画を含んで紹介されており、これを参考にすることにした。

ヤマイモは、『桜が満開になる10日ほど前』に植え付けるとよい、とされている。
まさに今頃の時期ではないか。
Nさんもおそらくそれを知っていて掘り上げて、自らもまた植え付けるつもりでいたのだろう。

ここに紹介されている『クレバーパイプ』なる専用があれば、掘り上げる際に土を深く掘る必要が無く、かつ真っ直ぐなヤマイモが収穫できるようだ
(ちなみにNさんはこのパイプは使わず畑に直接種芋を並べる方法で栽培している。だから掘るのが大変だし、掘る際にスコップでイモに傷をつけたりしてしまっている)

だがこのクレバーパイプなるモノがない。
クレバーパイプ

ここは似たようなものを手作りする他あるまい。
太めの竹を1メートルの長さに切って半分に割り裂き、中の節を取り除きいたあと、電動ドリルで側面に穴を適当にあけてみた。これを10本ほど用意した。
クレバーパイプもどき
機能的には同じはずという強固な確信(=思い込み)のもとに、挑戦することにした。
結果は今年の年末頃に出る。
さてどうなることやら。。結果は追ってご報告することにしたい。
植え付けを待つヤマイモの種芋
         

今日の初夏のような天気で、(サクランボの木ではあるが)桜が咲き始まった。

ミツバチの巣箱(写真奥の小屋前)近くに植えてあるサクランボの木にミツバチが群れる
花が咲けばミツバチが飛び回る。サクランボの受粉をミツバチが受け持つ。
いよいよ彼らが活躍する時期が来たようだ。

2013年3月18日月曜日

再びの春の嵐 何度目の強風か

いやはやであり、またかであろう。
今年になって何度目であろうか、強風と空が霞む程の土ホコリ。

北日本を進む低気圧に向かって、強い南風が吹き荒れて土ホコリを舞い上げ、空を黄色く霞ませる。なんどとなく今年は見ている光景だ。

今日も朝から強い南風が吹き荒れ、夕刻には一層酷くなった。
乾燥注意報が出されているから畑の土はカラカラ状態であり、なおさらである。
見ているだけでこの土ホコリを体内に吸い込む気がして、気分が悪くなる。
強い風に煽られ舞い上がる土ホコリ
畑の周囲の家はさぞや大変だろう
昔も確かにあることはあった春先の強風だが、こんなに回数が多く強い風はここ数年無かったように記憶する。
どこか地球のバランスが壊れてきているのだろう。
何かの前兆とはこんなことからかも。
後になって『ああ、やっぱりあの時の現象はそれだったんだ・・』となる。

どんなであっても、この環境と付き合っていかねばなるまい。
これも自然の成せる業。自然の脅威を征服なぞできる話では、決してない。

2013年3月15日金曜日

金スマ ひとり農業の地にも春

先日、常陸大宮市内の上小瀬方面へ車で出かけたついでに、かの「金スマ ひとり農業」の聖地である渡辺ヘルムート直道氏の邸宅脇を通過してみた。
すれ違う車もない、歩いている人もいない周辺である。
ひとり農業の舞台の畑・田んぼ・自宅周辺にも誰もいない。
ヤギの姿だけは確認できた。

同じような田舎指数の場所に住んでいるわが身の立場で言うのもなんだが、実にのんびりとした静かな山里である。
道端の梅の花が咲き始めていた。
この里にもやっと春が訪れたようだ。
春の日差しの中にはヤギの姿だけ
(渡辺氏の邸宅)
久しぶりに通り過ぎながら眺めて気付いたが、レンコン畑の脇の山の部分に真新しい小さな建物が建てられている。
遠くから眺めるだけなので、それ以上は分からない。

テレビの放送映像では映されていないと思ったのだが、別にどうでも良いことだろう。

         

近々、畑では夏野菜の準備が、田んぼでは田植えに向けた作業が始まるはずだ。
2時間スペシャルとするに十分な内容ある時季を迎える。

この現場は我がファームからすぐ近くではあるものの見物に頻繁に出向くのも憚られるので、TBSテレビ「金スマ ひとり農業スペシャル」としての放送を楽しみに待ちたい。
はたして次回はいつ頃だろうか。

2013年3月13日水曜日

田の準備 始める

今年度の稲作の実質的な作業を始めた。

昨年秋に刈り取りを終えた田んぼは切り株もそのままにしてある。
これから耕して水を入れる作業に入るのだが、排水が悪い部分、つまりは一枚の田んぼ面でもやや低湿な個所があり、水がたまっているので、これを排水してある程度乾かしてから耕すことにしている。
トラクターが泥濘に嵌るのを防ぐという意味合いでもある。
 
         

小さな運河のごとく、排水路をスコップで掘り、水を流す。『水切り』と呼んでいる作業。
耕地整理事業がなされていたり、独自に排水の暗渠設備をしていれば不要な力作業だが、我が家の田んぼはそのような設備はしてないので、毎年この作業を続けている。
ベタベタの土は容易には掘れない。粘ってスコップに張り付き離れない。
まさに悪戦苦闘の重労働だ。
なかなか進まないが、気長に作業を続けている。
額を流れる汗も、爽やかな風にあたるとたいそう気持ちがよい。
 
この現場には、『リフレ』だとかいう経済用語も、『スマホ』だとかいう情報機器も、まったく縁がない。観念的な世界・バーチャルな世界とはだいぶ距離がある。
(やや大げさだが)自らの肉体だけを頼りに自然と対峙しているこの瞬間は、全身でもって生きているという充実感を直截的に得られる瞬間だ。
 
         

一方で、手を休めながら共存相手の生き物たちをじっくりと観察する。
スコップで土をすくい上げるたびに、ドジョウ、カエル、タニシ、ザリガニなどが出てくる。
ここの田んぼの土の中は彼ら生き物の楽園だ。

そして表面の暖かい水たまりにはカエルの卵がたくさん確認できる。
オタマジャクシとなる日も近い。
卵の黒い部分は大きくなり、オタマジャクシ寸前だ
         

昨年夏の大雨の際に、田んぼの土手が広範囲に崩れた。
青々とした稲の田んぼに土砂・泥が流れ込み、部分的にだが稲が埋まってしまった。
どうにか収穫はできたものの、流れ込んだ土砂を取り除くという、全く余計な作業が発生していまった。
収穫後、土が乾くのを待って、少しずつ土をスコップで掘り上げる作業を続けてきた。

土手面は傷跡もまだ生々しいが、かなり原形近くまで復旧できた。
田んぼに流入した土もかなり取り除けたので、田起こし(土を耕す作業)を行った。
土を戻した土手面はいまは荒々しいが、
やがて雑草に覆われる。
         

日差しが強くなるのにあわせて、またこのように田んぼでのドラマが始まった。
いろんなことで心配したり、がっかりしたりしながら、秋の収穫まで続くドラマだ。
さて今年はどんな気象となるのだろうか。
出来ることなら、水の過不足の心配も、病気の心配も、日照の心配もせずに、終わりたいものだが、自然には逆らえない。

2013年3月11日月曜日

茨城北部 空の霞は『煙霧』などではない


ここ数日は最高気温が20℃を超える日が続いた。
ここ茨城北部も、このまま春になるのではないかと思われるほどの暖かさだ。
やっと梅の花が咲き始めた。

昨日の首都東京は、強い風で地表のホコリが巻き上げられる『煙霧』なるもので覆われたらしい。
黄砂の季節でもあり、花粉の季節でもあり、そして今年はPM2.5なる厄介なモノも飛来しているようで、空が霞むと思わず心配してしまうこの頃である。

         

昨日、所用があって県北の常陸大子の町を訪れた。
周囲を山に囲まれ、街の中心部を久慈川がゆったりと流れる静かな町だ。
昔から林業が盛んな地域で、県内でも特に杉林が多い地域だ。

昨日は風が強かったこともあり、異様に花粉が飛散していた。

JR水郡線・常陸大子駅前から見える山も
花粉が舞い上がっているのが確認できる
駅前に静態保存されているSL

屋外に駐車している車のガラスもこのような状態。



昨日の常陸大子の空は煙霧でもなんでもなく、強烈な『花粉』で霞んでいた。
ここに住む人で花粉症の人も多数いるに違いないが、このような環境でもどっこいみんな逞しく、力強く生きている。