2015年5月30日土曜日

キイチゴ

長年放置していた雑木林に手を入れたことで、地面に陽が当たるようになったせいか植生が少し変わったようだ。
困ったものだが、棘があるバラ科の植物があちこちに生えてきた。
歩くと引っかかるしチクチクと痛い。どうにも始末が悪い。
キイチゴ(木苺)または、モミジイチゴ(紅葉苺)という。

先達ってまで白い花を咲かせていた。
いま粒々が寄せ集まった形の実を付けている。直径は1cmほど。

粒々の集合体
この実は食べられる。素朴で自然のほのかな甘みと酸味がある。
不味くはない。かといって特別美味いというものではない。
甘い菓子がなかなかたべられなかった時代には、御馳走だったのだろうが。
この時期にしか味わえない味覚だ。
ここでは、こんな大自然の味にもごく普通に出会える。

2015年5月28日木曜日

ポポー&ブルーベリー&プラム 2015

今年もポポーの実がたくさん付いている。
まだまだ小さくて緑色の固い実だが、これからどんどん太ってくる。
何かと話題性のある果実で、問い合わせも多い。
ぜひ食してみたいという方のために、秋の収穫時期には今年もまたご案内する予定だ。
ポポーの実
ブルーベリーも同じように実が膨らんできている。この様子では今年も豊作だろう。
こちらは初夏~盛夏が収穫時期となる。

ブルーベリー
一方、昨年豊作過ぎたプラムは、今年はお休みのようで、メイン3本の樹に全く実が付いていない。これも果樹の生理。残念だが仕方ない。

毎日見て回っている果樹園・畑(・・とミツバチの巣箱)。毎日新しい変化・発見がある。
初夏に向けて、自然界はめまぐるしく変化している。

2015年5月26日火曜日

『玉川の里レンゲ祭り(仮称)』の夢想

我が家の庭に咲くレンゲ(5/25撮影)
花が終わりつつあり、黒い鞘が増えてきた
レンゲは絵になる花だ。
まとまって咲いている風景は誰しも心和む。
ちょうどGWあたりに開花時期が重なるため、日本各地で『レンゲ祭り』が開かれる。
かように人気ある花だ。
         
いま、レンゲは花の季節を終えつつあり、可憐な赤紫の花びらから種へ姿が変化してきている。
花からは想像がつかない真っ黒い鞘だ。花びらよりもずっと大きくなり三日月の形をしている。
鞘の中の種は、0.5mmほどで小さなそら豆の形をしている。
         
来年の春にむけて、このレンゲの種を蒔く準備を進めている。
ミツバチのために(蜜源として)栽培するのが目的で、人間は2番目だ。
レンゲの種はネットで買い求めてある。
まとまった広さの畑も手当した。
9月中旬に種まきを予定している。

人間も花を愛でて楽しめる。ミツバチたちも蜜を喜ぶ。
田んぼ・畑に漉き込めば窒素に富んだ肥料になる(根粒菌のお陰だ)。
双方にメリットが大きい。
なんとも実利的で、有用な存在である。

・・・『第1回・玉川の里レンゲ祭り』(仮称)が開催できるかもしれない。

2015年5月24日日曜日

2015年 田植え終わる

田植えが残っていた最後の田一枚、やっと本日終了した。
水不足で大幅に遅れたりもしたがなんとか終わって、一段落である。
心地よいエンジン音が谷間に響く
とはいえ、田植え後の田の水管理は気が抜けない(・・・・水は田んぼからどんどん抜ける)。
植えてしばらくの間、水をためておかないと雑草だらけの田んぼになってしまう。
田植え直後には最小限の除草剤を散布するのだが、数日水を溜めておかないと効果がほとんどなくなる。
                  
田植え機を水洗いして、片付けた。

カバーを外し、内部まで入り込んだ泥を洗い流した
もう何年も使っている田植え機で、すでに耐用年数は過ぎているため、あちこちが傷んできている。何とか誤魔化しながら今年も使った。新しい機械が良いのはわかっているのだが、正直なところ、機械を更改することの決断がつかないでいる。
このような形での農業がいつまで続けられるのか。漠とした不安がある。近所の農家もみな同じではあるまいか。

2015年5月20日水曜日

谷津田の田植え準備

前日の雨で、谷津田にやっと水が溜まり、代掻きができる状態になった。
水を湛えた谷津田
『カラカラのバリバリ』 から  『なみなみのたっぷり』になった 
第一陣の代掻き・田植えからは半月ほど遅れたが、昭和四十年代ころの昔は6月になってからの田植えだったような記憶がある。
それに比べればまだ早いほうだ。
これから以降は、必要とするときに、タイミングよく、適量、降ってほしい。

2015年5月18日月曜日

ベニシタン

紅紫檀(ベニシタン)という花がある。
ニホンミツバチはこの花がとても好物のようだ。
France語のような響きがある。
(France語の覚えはないのだが、『タン』の部分に若干のアクセントを付け、鼻に抜けるように発音すると・・そんな感じだ)

不思議とほかのハチやチョウは寄り付かない。
蜜がたくさん出ているのだろうが、どやら花の形状に関係があるのかもしれない。硬くて小さな花弁の花だ。

庭に植えてある紅紫檀に、毎日多くの蜂が群がっている。 その様子(Youtube)。

この映像だと確認しづらいが、小さな動いているものがたくさんいて、それがミツバチだ。
この撮影時には、100匹はいただろう。

今が盛りで、小さな花(直径2~3ミリの丸い粒)をつける。
花は咲いている期間が長い。
秋には赤い小さな実がなる。
大事な蜜源植物の一つ。
                  
フランスのお洒落な化粧品メーカーに『ロクシタン(L'Occitane)』なるものがあるが、この花とはまったく関係ない。語感が似ているためふと思い出しただけだ。
こんな田舎者だが、かようなお洒落なメーカー・店舗を知っていたりする。
ハチミツラベルをデザインしてくれた女性のデザイナーと、かつてブランディングイメージのすり合わせをした際に教えられて知っているだけのこと。
自慢ではないが、このメーカーが取り扱う化粧品・食品がどんなものかは知らぬし、店舗に入ったことなどもない。

2015年5月16日土曜日

ミツバチの巣作り進捗状況

今シーズンに捕獲したニホンミツバチたちは、いままさに巣作りに懸命だ。
今年新たに入居した巣箱の状況は、それぞれがわずかに異なるが、ほぼこの動画のような状況にある。
観察窓があるおかげで内部の巣作りが手に取るようにわかる。
      5月3日に捕獲したミツバチの巣作り状況

眺めていても飽きない。
悲しいかな、巣箱の前から離れられないでいる。

2015年5月15日金曜日

蛙鳴

皆がたしかに耳にしているはず。
なのだが、言われないと気が付かない。
それぐらい当たり前になっていて、無意識なのだが耳に入らぬ音。
言われてみて、耳をそばだてると、やたらとうるさく聞こえる。
もはや騒音以外の何物でもないほどだ。何デシベルあるのだろうか。
田舎に住む人は、みな同じだろうと思う。
人間の耳はなんとも不思議である。
夜の田んぼで鳴くカエルの声のことだ。

彼らとて、ここに共に生きる一員である。細かいことは言うまい。
彼らなりの子孫繁栄の活動らしいし。この時期だけだし。
彼らのような生き物が多数生息していることが、良い環境の証。

列車が走る時だけ静寂になるが、すぐにまた騒ぎが始まる。
                      Youtube  蛙鳴     ☜ 我が家近くの水田にて

2015年5月13日水曜日

台風一過

慈しみの雨をもたらした台風が通り過ぎた。
低気圧となって東の海上に抜けると天気は回復し、必ずギラギラした太陽が照り付ける。
暑さが厳しくなる。

草刈りに忙しいが、この暑さで野外での作業に無理はしまい。

サラリーマンではないという気楽さ。。上司も、部下も、取引先もいない。
昼間からこれでも叱られることはない。
ただ、今日はノンアルコールにしておく。


2015年5月11日月曜日

水不足 どこまで

このあたりの中山間地域の田んぼの多くは、ため池からの引き込みや、近くの小川からのポンプによる汲み上げで農業用水をなんとか確保している。
だがそれらとて、今の状況のように雨が降らない日が続いて渇水状態とあればまったくのお手上げとなる。
さらに悪いことに、ため池もメンテナンスが定期的に行われないので、貯水・保水力は著しく低下してしまっている。農業人口が、農業面積が減り続けているのだから仕方あるまい。
どうにか苗を植えた田んぼも、干上がる手前。
大事な時期に水不足は否めない。

農業用水が整備された圃場であれば、このようなことはあるまい。

我が家の田植えは、あと一枚を残して止まっている。
谷津田で水源に乏しい一枚である。
カラカラでバリバリ
台風が近づいている。
たっぷりと、だが災害のない程度に降ってほしい。

2015年5月10日日曜日

法専寺のニホンミツバチ

常陸大宮市東野の蒲沢地区にある楢原山法徳院法専寺(ならはらさんほうとくいんほうせんじ)。
境内に銀杏の大木がある。
樹齢は不詳だが、根元の幹の太さが大人二人でも抱え切れないほどだから、軽く3~4百年は経っているのだろう。寺自体は平清盛の孫が開基とのことだから、8百年以上の歴史がある古刹だ。
この銀杏の木は、老木にふさわしく内部が空洞、つまり『ウロ』になっている。

この銀杏の老木のウロに、ニホンミツバチが巣食っているという話を、御住職から伺っていた。
どのような状態なのか見てみるべく、寺を訪ねた。

根元にある隙間は、コンクリートで一時塞がれたようだが、経年で少し開いた隙間から盛んに出入りしているミツバチがいた。
鐘楼前の銀杏の木には根元に大きな穴が開いていて
コンクリートで塞がれている

いるいる
地上から3メートルほど上にある隙間からも盛んに出入りしている。
木の上部の穴

内部で洞がつながっているのかどうかはわからぬが、つながっているとしたら中にあるのは巨大なミツバチの巣だろう。
(人間を含めた)外敵からの鉄壁の守りである。まさに天然の、理想的な自然巣である。
(人間としては)蜜が採集できないのが残念だが。
御住職は御不在だったが、奥様がいろいろご案内してくださった。
先日、巣別れ=分蜂があって、大群が飛び回ったとか。
あわせて、昨年頂いた睡蓮の開花報告もしておいた。

その後、境内の木陰に設置してあるテーブルでお洒落なAfternoon Teaを戴いた。
奥様お手製の『焼きプディング』も御馳走になった。
この感じは、里山カフェ『ならはら』とでも呼んでいい。
ミントも自家栽培とのこと
         
少しだけ高台にある法専寺。東側に開けた眺望は素晴らしい。
眼下に玉川の流れと田植えの終わった田んぼ。
東野の鎮守・地殿神社の深い杜と宿の集落も一望できる。
そして佐竹の城・東野城(館)があった山もすぐそばに見える。
開放的で明るい境内。吹き抜ける涼しい風。美味しい茶菓。
奥様とのしばしのミツバチ談義。予期せぬ楽しいひと時だった。
         
ここはいろいろな人が気軽に立ち寄り、自分を見つめる時間を持てる寺である。
悩める人もそうでない人も、だ。
ここでは煩悩を除くために(でなくてもよいが)、鐘も打たせてもらえるということだ。
(小生がミツバチを眺めているときに、寺を訪れる方があった。大病で長期入院されていた方が退院の挨拶にと、娘さんに付き添われてお見えになったようで、なにやら住職の奥様とお話されていた。かのご老人は、きっと御仏の御慈悲に救われたのであろう。)
寺とは本来、かような姿にあるべきものなのかもしれない、などと独りごち。

2015年5月7日木曜日

睡蓮、咲く ~結縁(けちえん)

我が家の近くにあるため池に、今年から睡蓮が咲いている。
クロード・モネ『睡蓮』のような池になる日が来るかもしれない
この睡蓮は、地元の古刹・法専寺の境内にある池から昨年頂戴したもの。
住職ご夫妻が大切に育て増された貴重なものだが、特別のご厚意によりお分けくださった。
当初はこの池に根付くかどうか心配していたが、今年こうやって花を開いたところを見ると、根付いたようだ。

このため池は、とりたてて何もない、訪ねる人などないところ。
そんな池に、花開いた清らかな睡蓮。
たった数輪ではあるが、見る人の精神を浮世の現世から離し、つかの間の阿弥陀浄土の世界に誘う(・・・ような気がする)。

御仏の御威光はあまねくこの世に及んでいる。まさに結縁(けちえん)である。

2015年5月5日火曜日

2015年 ニホンミツバチの分蜂群捕獲 その5

驚くほど順調にニホンミツバチの分蜂群の捕獲ができている。
今日(5/5)も、誘引剤を設置してある巣箱にハチたちが入ってくれた。
今年の捕獲はこれで5群となった。
この写真だけではよくわからぬが、周囲を飛び回る蜂は多く
最上段の巣箱には黒々とした蜂球ができている。
どうやらこの群れは去年からいる巣箱の群からの巣別れ=分蜂のように思える。
というのも、もともとの巣箱の内部を見るとスカスカになってしまっていて、ハチの姿が驚くほど少ない。
古巣に残ったハチの数は減ってはいるもののまだ巣としては健在。安心だ。
この群からは先日一群が分蜂した際(4/18)に、その蜂球を網で丸ごと掬って巣箱へ移したのだが、今年2回目の分蜂をしたようだ。
         
どうやら茨城県北部でのニホンミツバチの分蜂は、4月20日あたりから始まり、GWを中心とする2週間ほどがピークであるようだ。
最高気温も20℃を安定して超えないと分蜂しにくいと考えられる。
入居した巣箱の設置場所の共通点と思われるものも見えてきた。
これらのデータが順次揃って蓄積されてくると、来年からの対応もやりやすくなる。

今年のミツバチ捕獲ドラマはまだ終わっていないが、すでに来年に向けた準備は(小生の頭の中で)始まっている。

2015年 田植えは水不足

天候が良い日が続くのは有難いのだが、雨も適度に降ってもらいたい。
水がないと、まずは田植えの前段階としての代掻きができない。
なんとかこぼれ水を集めたり、川から汲み上げたりしながら代掻きをしている農家が多いが、とりあえず代掻きしたものの苗を植えられずにいる家もある。
さらには、田植えを強行したとてもその後の水の供給が続かないと、植えた苗が枯れてしまう。
なんとも切実な問題である。
天候次第の生業であり、空を見上げてはため息をつく。

自然の地形に沿った小さな田んぼばかり。
このような場所では田植え機は2条植えが最適である。
 
我が家でもなんとか苦労しつつ代掻きをし田植えを進めた。
いくつもに分散している田んぼのうち、どうにか残すはずっと山あいの奥にあるたんぼ一枚だけとなった。
この田んぼは、水源に乏しい場所で水の管理には昔から苦労している。
週間天気予報でもこの先まとまった雨が期待できない。
当面代掻きも田植えもできそうもない。早く雨が降ってほしいと切に祈る日々だ。

2015年5月3日日曜日

2015年 ニホンミツバチの分蜂群捕獲 その4

世の中、GWである。
天候にも恵まれていることもあり、みなさんこぞって行楽を楽しんでおられる。

常陸大宮市近辺の水田はいままさに田植えの真っ盛り。このあたりの農家にとってはGWとは田植え週間という意味である。
我が家も例外ではない。代掻きと田植えに実に忙しい。
そんななか、今日は嬉しい出来事があった。

今年新たに作成・設置した、杉の丸太をくり抜いて作った洞型巣箱(待ち箱として作ったもの)に、今年度の捕獲4群めとなるミツバチが入居した。
昨日と今日の午前中に、数匹の探索蜂が出入りしていたのを確認していたが、午後2時過ぎにいきなり大群が押し寄せた。
        洞型巣箱に群がったミツバチたち(Youtube)  →    20150503 洞型巣箱に入居
       (このビデオの5秒めあたりに、キジの鳴き声が入っている。この辺りでは、オスのキジが近くまでしばしば来る。)
なかなか良い眺めで、田植えそっちのけでしばし見入った。
                  
この待ち箱、丸太の上に洞の段を載せて、その上に重箱1段(A)を載せたハイブリッド型。
なので、入居した一群ですでに最上段の重箱1段(A)は満杯状態になってしまった。
そのために夕方には、この重箱Aを近くに設置してある巣箱本体に移し、設置した。
ハイブリッドにしておいたので難なく済んだ強制移動。
めでたしめでたし。
                  
これで昨年からの一群とあわせて、5群となった。きわめて順調である。
まだ未入居のいくつもの巣箱にも、数匹のミツバチが出入りしているのを確認している。
今日のような、突然の大群襲来も明日以降もあるかもしれぬ。
毎日の巣箱巡りがなんとも忙しい(・・・といっても楽しくて仕方がないのだが)。