2018年12月27日木曜日

寒さの中で野菜が甘くなる不思議

ここのところ暖かい日が続いていたが、やはり年末である。寒い日は寒い。霜が降りて一面が真っ白な朝もある。
そんな朝の畑の白菜はすっかり『霜化粧』である。
◆  ◆  ◆  ◆
これだけ冷え込んでも葉野菜や根菜はダメにならない術を身に付けている。

うろ覚えの知識だが、純粋な水は零度の凝固点で凝固する(氷になる)が、糖分やビタミンなど、水以外の別の物質が混じる・含まれると零度より凝固点が低くなる(零度を下回っても凍らない)。だから冬に向かって糖分を貯め込んだ野菜は大丈夫。そして実際にこのように凍てつくようになってからも、より寒さに耐えようと糖分を増やす。
なので、冬の寒さに耐えている野菜は豊富に糖分を含んでいる=甘さが増している。
・・・という理解でいる。生物科学的な正確な仕組みはどうだか分からぬが、そんなこたぁどうだって良いというのが基本スタンス。

こんな凍てついた畑から採った野菜しか口にしないので、スーパーのキレイな姿の白菜やホウレンソウの甘味とどれほと違うのかが比較できないが、たぶん理屈通りなのだろう。
ああ、旬の露地野菜を食べられる幸福感。。半端ない。

2018年12月15日土曜日

一番のお気に入り

「ゆずコンフィチュール」が今月から販売店様の店頭に並べられている。
香り豊かな柚子皮と自家産の百花蜜を素材にした、地元産品だけで作った柚子ジャム。
この季節にだけ提供できる季節限定商品だ。

はちみつの濃厚な甘さと柚子ピールの苦味が程よく調和して、大人の味に仕上がっている(・・と思う)。口中に広がる柚子の香りは何とも上品で爽やかだ(・・と思う)。
◆  ◆  ◆
今年もひとビンだけ試食してみた。
個人的に一番のお気に入りの「バニラアイスクリームへのトッピング」。

柚子にしてもはちみつにしても、これら材料がどのような場所で生育したり取れたりしたのかをよく分かっている。
だからであろうか、スプーンで口に含むたびに黄色い柚子が青空に映えた風景や、風に揺れる花々とミツバチたちの飛び交う姿が、目の前に広がってくる。
なんとも豊かな世界が、口中と脳内とに広がってそれはそれは幸せな気持ちになれる。
毎年お買い上げいただいている(年配の)女性も、まさに同じようなことをおっしゃっていた。

小生が提供している・生産しているのは単なるはちみつとその加工品である。
だが、食べた人が幸せな気持ちになってもらえるようなものであるならばこれに勝るうれしいことはない。
◆  ◆  ◆
もうひとつの数量限定商品、クルミのはちみつ漬け『くるみ&百花蜜』も大好評だ。ひとビンにクルミが約5個分入っている。クルミの収穫量に限りがあるため数量限定とならざるを得ないのが残念だ。

2018年12月4日火曜日

枇杷馥郁たり

枇杷の花は芳香性がとても強い。

木の周りは馥郁として、甘く上品な香りが漂う。
樹下に立つと不思議な感覚になる。個人的には好きな匂いだ。
多くの人が『杏仁豆腐』の香りと表現しているのだが、なるほど、納得できる。

人が香りに引き寄せられるのと同じように、花には花粉や蜜を求めて多くの昆虫が寄ってくる。当然に我が家のミツバチたちも通ってきているのだろう。こんな上等な香りのする花の蜜や花粉は見逃すはずがない。
初夏に黄橙色の甘い実を付けてわれわれを楽しませてくれるのも、ミツバチの花粉交配=ポリネーションのお陰。


2018年11月16日金曜日

実生モミジ

モミジの実生苗を育てている。

毎年、他所できれいに紅葉しているモミジを見つけては、せっせと種を拾ってきて、芽吹かせている。
手元で背丈が20センチ程まで育て、その後は山に植える。

今年も既に40本ほど植えただろうか。
根付かなかったり、下草刈りの際に誤って草といっしょに刈り取ってしまうものも多いが、大半が順調に育ってくれているようだ。
あと10年も経ったら、この山はそこかしこで選りすぐりの綺麗なモミジがしっかりと存在感を増してくれるはずだ。素晴らしい紅葉山になるはずだ。
日本人の琴線に触れるような景色、愛でてもらえるような景観を、じっくり期間かけて自分で作り上げてゆくというのはなんとも楽しい作業だ。

これら手元のポット苗のモミジも、小さいながらしっかりと色づき紅葉している。

来年には山に植えたいと思う。

2018年11月11日日曜日

分蜂群誘引装置

今年は、探索蜂・分蜂群を誘き寄せることを目的として「太陽光蜜蝋融解装置」なるものを作って空き巣箱前に設置してみた。
黒いテープで覆ったアルミ缶に蜜蝋を入れ太陽光の熱で溶かして臭いを出す簡易な装置である。名付けて『Plein Soleil Ⅰ型』という。(→ 2018/3/28ブログ参照)
2ℓのペットボトルを半分にしたものと、アルミボトル缶に黒テープを巻いたもの。
アルミボトル缶の中に蜜蝋を20gほど入れる。これでひとシーズン持つ。

ペットボルト(下)の中に缶を入れて
上からペットボトル(上)を押し込みカバーする。

アルミ箔を貼ったザルの中央に乗せて、
巣箱近くの日の当たる場所に設置する

設置した50の空き巣箱の全てにこれを設置し、万全の策を講じて今年の捕獲シーズンを迎えた。
その結果であるが、分蜂ピークが過ぎた7月中旬の集計では17群を新たに捕獲できている。(2018/7/11ブログ)
その後も、若干の逃去と捕獲の繰り返しが続いたが、飼育箱(越冬群+新規捕獲群-逃去群)入居箱の最多のスポット記録は24群で、過去最高を記録している。
(ちなみに、11月10日現在は11群となっている。10月はスズメバチ被害が夥しく、ひと月の間に6群が消滅してしまった)

一部の箱には待ち箱ルアーを取り付けたので、その効果によるものも当然にあるだろうが、ルアーを付けていない箱にも分蜂群が8箱ほど入居してくれている。
厳密な比較検証のための条件が整っていないため、純粋にこの装置だけによる効果のほどは分からぬが、個人的な感覚では大成功と感じている。

巣くずを煮て蜜蝋を作ったことがある方なら経験済みだろうが蜜蝋が溶けた匂いで、ハチたちがワンサカ寄ってくる。あの独特の臭気がハチは大好きだ。4月~6月、晴れた日にはアルミ缶の中は簡単に70℃ほどになり、中の蜜蝋がドロドロになって缶の開口部から臭気が立ち昇る。晴れた昼間はずっとあの臭気が撒き散らされ続けるのであるから探索蜂が気が付かぬはずはない。巣箱がここにあると気付かせるのが大変なのだから、効果はテキメンである。

従来の手法である巣箱本体や天板に蜜蝋を塗り付ける方法は、時間の経過とともに発臭効果が低減してしまうのは避けられない。だがこの装置ではシーズン中ずっと(晴れさえすれば)効果が期待できるのである。

大仰な作りではなく容易に作れるうえに、コストも極めて低廉。
晴れさえすればよいときているのだから、これほどのコストパフォーマンスのよいものはあるまい。
ミツバチを楽しむには、まずは分蜂群を捕獲するのがひとつの重要なステップである。これを逃すと1年が無駄になる。
キンリョウヘン、待ち箱ルアーと並ぶ効果が期待できるものと自負している。
お奨めだと思うが。

2018年11月8日木曜日

焼きシイタケは美味い

我が家のシイタケ原木はいまたくさんのシイタケが生えている。
野外で育てる原木シイタケは、春先と今が旬である(他の時期は全く生えない)。

菌床栽培か原木栽培かの違い(いまはどちらの栽培方法であるのかの表示義務があるのでパッケージには必ず書いてある)は知っている人も多かろうが、スーパーには一年中並んでいるシイタケであるので旬の季節があることを知らない人は意外に多い。
◆  ◆  ◆  ◆
肉厚で開ききる直前のしっかりとしたカサのシイタケの姿形には、惚れ惚れしてしまう。
数年前に切り倒してシイタケ菌を植え付けた後は、いわばホッタラカシでほぼ管理不要の原木だ。その原木からこんな素晴らしいものがどんどん生えてくるのであるから、感動ものだ。
無から有を作ってくれる自然とは、なんと素晴らしいものだろうか。何よりもわれわれ人間が生きてゆく上で必要不可欠の「食物」をもたらしてくれるのである。
その食物を作り出すこの田舎の農的生活である。消費するだけの都市部生活に較べ、物質的にも精神的にもなんと豊かで奥深い生活であることか。こんな魅力的な生活がなかなか理解されないのが残念で仕方ない。
◆  ◆  ◆  ◆
こんなシイタケを収穫して、新鮮なうちに焼いて食べるとタマラナイ。
これをつまみに、350mlの発泡酒缶、2缶は軽くいける。たまには日本酒も良い。

小生のいつもの調理方法は、①ごま油とすりおろしニンニク(チューブ入り)をフライパンに入れ、少々加熱して馴染ませる。②シイタケを入れて両面を少し焦げるまで焼く。③蓋をして弱火で5分ほど加熱。焦がし過ぎぬよう注意だ。③蓋を取って醤油を垂らして出来上がり。熱々のうちに頬張る。至福の瞬間がやってくる。

時には、網に乗せて焼いて醤油を垂らすというシンプルな食べ方もよいし、バターと醤油を垂らして焼いてもよい。マヨネーズを掛けても良い。すりおろしショウガと醤油で食べるのも良い。
だが、ときどきはこのパンチの効いたニンニク風味の焼きシイタケが無性に恋しくなる。
いまふんだんに取れるからこそできるシイタケ三昧。
それでも食べきれぬので、天日乾燥させてもいる。鍋の季節には干しシイタケが大活躍だ。

2018年11月5日月曜日

柚子を収穫する

待ちに待った柚子の季節が到来だ。
今年も、濃い緑の葉っぱの間に黄色い実がたわわに付いている。

今日はコンテナボックスいっぱいの柚子を収穫してきた。


加工製造をお願いしている市内のケーキ店「Trois Freres」さんに届けて、柚子皮を「玉川里山はちみつ」と合わせてジャム(コンフィチュール)を作って頂くことになっている。

鮮やかな黄色い果皮は適度に食感を残し、口から鼻孔に抜ける爽やかな柚子の香りは絶品。百花蜜の甘さと柚子皮のほろ苦さが相乗効果を発揮したベストマッチングの逸品で、昨年も大好評ですぐさま完売してしまった品だ。
ことしははちみつも十分に確保できているので、数量を昨年の倍製造してもらう計画でいる。

余談であるが、パンに付けて召し上がるのもお勧めではあるが、個人的にはバニラアイスクリームにトッピングして食べるのが超絶美味かと。なんとも情けない貧弱な味覚しか持ち合わせていない小生なのだが、そんな身ながらこれだけは間違いなく美味いと思う。バニラと柚子の絶妙のハーモニーが堪らない。市販の柚子ジャムなどではけっして出せない味だろう。

今月末には、この季節だけ・数量限定で販売店に並ぶ予定だ。

2018年11月3日土曜日

綿の蒴果

やっと綿の果皮が蒴果(さくか)し始めた。5月の種まきからほぼ半年経つ。

姿を現した真っ白な綿はちょっとした感動ものである。
まだ青く固い果皮も多いことから、収穫はもう少し先の話だ。
台風で倒されたてしまったが実は落ちずに持ちこたえた
厳密には、摘み取った状態までのものが『棉』で、種子を取り除いたあとの状態のものが『綿』と呼ぶのだが、区別しないことも多い(Wikipedia)のだそうだ。

既に綿繰り機(種取り機)も購入し、準備万端である。

綿花の収穫、種取り、綿打ち・・・問い合わせも若干だが頂いている。
どんなものになるか分からぬが、ワークショップを開催しようと思っている。

2018年10月24日水曜日

里山のクルミは豊作

我が家のクルミの落果は9月下旬から10月中旬がピーク。
昨年同様に良いクルミがたくさん収穫できた。


今年はミツバチの飼育群れが多いことから、『玉川里山はちみつ』となる蜜も大量に収穫できて、ストックされている。

全て自家産のHoneyNuts『くるみ&百花蜜』となって、販売店に並ぶ日はもう間もなくだ。

2018年10月19日金曜日

セイタカアワダチソウ花盛り

我が母校・玉川小学校は北隣の塩田小学校と統合して、いまは大宮北小学校となっていて、玉川小学校の場所に統合存続している。校舎の今風のコンクリート造り三階建ては統合前に建て替えられたものだが、かつての木造校舎で学んだ世代としては、白く小綺麗な姿を見るたびに少し切なくなる。だが廃校になっていないだけマシだとも思う。

校舎と校庭は車からも水郡線からも良く見える。

ちょうど半世紀前なるが、ここに通学していた頃は周囲の畑も田んぼもほぼ全てがしっかり耕作されており、手入れの行届いた綺麗な風景が広がっていた。だが現在は上の写真の通り、セイタカアワダチソウの一大群生地と化している。もはや何年も手が入っていない荒地だ。残念なことだが、このような風景にすっかり見慣れてしまっている。

おそらく日本各地の田舎はこのような風景がいたるところに広がっているはずだ。
進む高齢化、居住人口の減少、増える空き家。小中学校の廃校。荒れる田畑。
・・田舎は確実に衰退の一途を辿っている。それも加速度つけてだ。ここもけっして例外ではない。セイタカアワダチソウはそんな場所の象徴かもしれぬ。荒涼とした風景の花だ。

だが皮肉にもセイタカアワダチソウは、ミツバチにとっては冬に向かう時期の貴重な蜜源・花粉源だ。その点では有り難い花。蜂飼う者としての胸中は複雑である。

2018年10月15日月曜日

照田川探検

過日の台風24号の強風で、田んぼの片隅に設置してある小屋の屋根が吹き飛ばされた。
刈り取った稲束を掛けて乾かすための長い竿(長柄)と支える脚(オダ脚)を入れておく簡素な作りのもの。
台風が過ぎ去った後に吹き飛ばされているのを確認したものの、まだ終了していない稲刈りの残りと、そのあとに続く脱穀作業が忙しくそのままとなっていた。
これらの作業がやっと一段落したため、やっと再構築する作業に入った。
小屋の屋根トタンが4枚吹き飛ばされた
小屋の右側(後ろ側)が照田川だが、このあたりは雑草で覆われていて川の流れは良く見えない
その辺にあるのだろうと思っていたトタン板4枚と梁の材木が、付近を探しても見当たらない。考えられるのは、すぐ北側を流れる玉川の支流「照田川」に落ちて流されたこと。障害物が多い川なのでどうせ近くに引っかかっているのだろうと考えた。

というわけで、現場から下流に約200mほどの場所から川に降りて探し始めた。
この河川部分は改修がなされていない場所で、それに加えて両岸一帯は久しく手が入っていない人も近寄れぬほどの藪・藪・藪である。一段低い川床を歩いていて見える風景はちょっとしたジャングル探検のような感じ。両側から垂れ下がった藤蔓やり枯れ木がひどく侘しさを感じさせるが妙に楽しくもある。非日常の空間に身を置くとちょっとテンションが上がる。台風での増水のおかげか意外と枯れ木などのゴミは少ないようだ。
平常時の水量は少なくて、普通の長靴で十分だ
川底は平らで歩きやすい
それにしても両側から覆いかぶさる樹木がすごい
一番遠くの下流まで流されたトタン1枚は川に降りた場所近くでみつかったので、約200mは流されている。現場から100m下流でもう1枚。50m下流で梁の材木と一体になった2枚を発見。どうにか4枚全てのトタン板と梁を見つけて引き上げた。あの台風の雨ですごい濁流だったのだろう。よくもあま無事で・・。幸いに折れたり曲がったりしておらず、そのまま再利用できるものばかりだった。
あれこれ苦労しながらどうにか半日で屋根を復元した。

◆ ◆ ◆
まったく予定していなかった久しぶりの「照田川」川床探検。
以前のブログ(2013/6/23)にも記したが、この辺りの川床には50cmを超えるような大きな「珪化木」(けいかぼく=木の化石)が多数露出している。今回は目にすることは無かったが両岸の土中には瑪瑙も多数埋まっているはずだ。珍しいターコイズブルー色の砂利質の地層も見られる。
それに、約450年ほど前のころにこの地域を支配した佐竹氏の時代には、この一帯(玉川付近)で金が取れていた記録もある。今でもきっと砂金掬い専用の道具を使ってじっくり探せば、砂金が見つかるのかもしれない。
なにしろ河川改修されていない貴重な一帯であるから、いろんなものがそのまま残されている。
ちょっと歩くだけでも興味は尽きない野趣あふれるワンダーランドだ。
関心のある方はぜひいかが? ご案内しますよ。

2018年10月5日金曜日

スズメバチも受難のとき

9月中旬から10月下旬の時期はススメバチがとても多く飛ぶようになる。
ミツバチたちにとっては受難の時である。
巣の出入り口付近にへばりついて、ミツバチを捕食してしまう。スズメバチにとってはたいへん効率の良い場所であることは間違いない。たいへん頭は良いようだ。

できるだけミツバチが襲われる被害を少なくするために、巣箱の前にネズミ取り用の「粘着シート」を置いている。
バドミントンラケットでスズメバチを一匹を叩き落として、まだ動いているうちにシートに張り付ける。すると不思議なことに短時間のうちに次々とほかのスズメバチがシートに舞い降りて粘着地獄に落ちる。
1時間のうちにおよそ40匹ほどは掛かっただろうか。

ちょっと気持ち悪い眺めではあるが、嬉しくもある。ススメバチにとっても受難の時かもしれぬ。少しでも犠牲になるミツバチが減ればうれしい。
◆  ◆  ◆
脚に花粉を付けて巣箱に戻ってくるミツバチがいる。

オレンジ色の花粉が増えたように感じる。
秋の花、セイタカアワダチソウが開花し始めたので訪花しているからかもしれない。
この花が咲きだすと秋本番だ。

2018年9月29日土曜日

ホソバヒイラギナンテン

我が家の庭に咲く「ホソバヒイラギナンテン」の花である。
訪花しているのは我が家のミツバチだ。一心不乱に蜜を吸っている。

ホソバヒイラギナンテンは漢字で書くと「細葉柊南天」。
つまり小葉が南天に似ており、ヒイラギの葉のように鋭いギザギザのこぎりの様な葉っぱ、ということのようである。

ちいさな黄色い花で、今頃に咲く。
だが、要注意の花なのである。というのは、この黄色い花にはスズメバチが多く寄ってくるからだ。葉っぱの中からスズメバチ特有の羽音がするのが常で、昼間はいつも2~3匹は居る。ちょっとコワいのである。

上の写真のようにミツバチも確かに寄っては来るのだが、感覚的にはスズメバチの方が断然多い気がする。

他の花にはないスズメバチを引き付ける特殊な匂いでもあるにちがいない。
ススメバチにとってこれほど魅惑的な花は珍しいではないかと思う。

こいつら、ただおとなしく花の蜜を吸ってくれていれば良いのだが、ミツバチの巣箱に襲いかかりミツバチを捕食し、挙句は逃去させてしまうし、人にも攻撃してくるしで、あまり歓迎すべき存在ではない。・・まったくもって憎たらしいヤツらだ。

2018年9月27日木曜日

巣枠式巣箱

今年、はじめて挑戦した『巣枠式巣箱』でのミツバチ飼育。
捕獲した群れを巣箱内に強制的に入れて、3度ほど試してみたが、毎回翌日にはもぬけの殻で、失敗続きだった。
今年はもうすっかり諦めていたのだが、捕獲用箱として山の中腹に置きっぱなしにしていたこの『巣枠式巣箱』に、なんと8月末頃に自然に入居してくれていた。
ミツバチの出入りを確認した時はもう嬉しくて、山を駆け下りて転んでしまったほどだ。

巣箱は管理しやすいように自宅の近くに移動し、毎日眺めて楽しんでいる。
とても元気な群れで活動が活発だ。今日現在、3枠に巣が出来上がっている。
◆  ◆  ◆
四角い巣枠に、きれいに巣を作っているミツバチの姿は、重箱式巣箱では得られないVisual pleasure。
思った以上に感動ものである。

巣枠式ならではだが、女王蜂の姿も初めて確認した。
ミツバチを飼い始めて8年経つが、女王蜂を確認できたのは初めての経験だ。

今年は捕獲できた群れも多かったので採蜜した巣箱も多い。
このまま行くと満足できるシーズンで終わりそうだ。

※ 9/27現在、20群を飼育中。 
  昨年同期は6群なので3倍以上の成績😀

2018年9月21日金曜日

ラベンダー・カラミンサ 挿し木

雨が降り、脱穀ができないでいる。
こんなときにこそやっておきたいことがある。
◆ ◆ ◆
ラベンダーとカラミンサ・ネペタの花を増やすべく、苗を大量生産するために、挿し木をした。
ラベンダーの挿し穂は、先日買ったリトルマミー株から。
カラミンサの挿し穂は昨年植えた株がとても元気に繁茂しているので、若芽の部分を中心に大量に切り取った。

2時間ほど水揚げして、専用の土(バーミュキュライト)を入れたセルトレイに刺した。
最期に発根促進剤入りの水をまんべんなく撒いて終了。

あとはひと月ほど日陰管理。
さてさて、発根率はどれくらいになるかだ。
来年が楽しみ。

2018年9月18日火曜日

今年もクサガメ

雨に泣かされた稲刈りが、(モチ米を除き)どうにか終わった。やっとひと段落だ。

今年もまた田んぼの泥の中に小さなクサガメを見つけた。可愛い奴だ。


どうやらどこかで生き続け、卵を産んでいるらしい。
Wikipediaによれば、『(クサガメは)6-8月に産卵。卵は2か月で孵化。幼体は夏季から初秋にかけて地表に現れる個体もいるが、多くの幼体は孵化後に地中で越冬し翌年の春季に地表へ現れる』だそうだから、これは地表に現れた幼体なのだろう。どうやら普通は土中にいるので見る機会は少ないのだろう。なるほど・・。

とにかくいろんな生物が生息している里山の田んぼ周辺。
稲刈りをしていてマムシなどにもちょくちょく出会うようなところだ。
そうなのである。
田んぼはけっして人間だけのものでなく、カエルもザリガニもヘビもタニシもバッタもトンボもコサギも、の命を育んでいる生活の大切な場所なのであった。

瑞穂の国はうまし国ぞ、とくに常陸の国は、ね。

2018年9月15日土曜日

上島珈琲店の「日本蜜蜂のはちみつミルク珈琲」

上島珈琲店において「日本蜜蜂のはちみつミルク珈琲」という商品が数量限定で提供開始された。
はちみつは紀州和歌山産の日本蜜蜂の百花蜜とのこと。

 上島珈琲HP ⇒ http://www.ueshima-coffee-ten.jp/special/honey/

ニホンミツバチのはちみつと聞いて、昨日都内に出たついでに飲みに行ってきた。
さすがにコーヒー専門店の提供するコーヒー、美味しい。
小生のような味音痴の舌でも、蜂蜜を入れると砂糖とは違った何とも言えない甘さとコクが感じられる(・・・ような気がする)。
ただ残念なことに、今日(9/15)のHPにはもうすでに販売終了とのメッセージが出ている。注文が多くて予定した分の蜂蜜が無くなったのだろう。それくらい生産量が少なく貴重で、美味しいニホンミツバチのはちみつだ。仕方ないだろう。
昨日のうちに、飲めて本当に良かった。

上島珈琲のHPのこの新商品紹介コーナーに、ニホンミツバチのはちみつについてわかりやすい説明がある。これを機会に、ニホンミツバチのこと、百花蜜のことをひろく皆さんに知ってもらえたらと思う。

蛇足だが、上島珈琲店に行かずとも(行っても販売終了なのでもう味わえないが)、わが家の百花蜜「玉川里山はちみつ」を自分で淹れたコーヒーに加えてくれれば同じ味になるはずである。試してほしい。

2018年9月10日月曜日

古代ハスの花托と種をお分けします

晴れの一日、「古代ハス」が咲いた田んぼの稲刈りをした。

ハスの葉の間に、花が咲いた後にできる花托がたくさん顔を出している。
今年は咲いた花の総数が膨大だった(おそらく300以上)ので、大きく立派な花托も数多い。
稲と合わせてこれらも刈り取って収穫した。

花の期間中、多くの道行く人々の目に留まったようだ。
いろいろな方から、株を分けてくれまいかとか、種を譲ってほしいとか、花托が欲しいとか、たくさん声をかけていただいた。

株は地中深くて掘りだし作業が大変なのでできないが、種と花托は収穫した数も多いし、希望する方も多いため、別途これらをお分けする予定で準備している。

花托(直径10cm程度のものを厳選)1個150円予定。種子10粒100円予定。
宅配(別途送料実費負担)も可。茎の長さ等の指定も可。その他要相談。
ご希望の方はご一報下されたし。
  hitachi-satoyama-farm@live.jp      まで

※この素材は、各種クラフト用素材、リース用素材、ディスプレイ・インテリア用素材、雑貨等に供するものであり、食品ではありません。自然の素材につき、個体差による違いがあります。そこが個性であり素材としての魅力の一つです。そういった特性をご理解ご了承の上でお申込み下さい。

2018年9月1日土曜日

ドラム缶の雨水桶

近所のガソリンスタンドから、不要になった「いしこい(=良くない)」ドラム缶を譲ってもらった。先週、このドラム缶を加工して雨水桶を作ってみた。
蓋を取った単なる水を貯めるだけの桶では面白くない。便利で役立つドラム缶雨水桶を目指した。

部材は極力手元にあるものを使用することとし、パーツ3種類(コック・ホース・接着剤)のみは適当な物がないためホームセンターで調達した。掛かった費用は約千円ほどである。
出来上がったのがこれ。
上蓋を切ってこじ開け、下部に穴を二つ開けて出水口を作ってそれぞれに専用の器具をとりつけた。

ドラム缶の鉄板の切断は、トンカチと(たがね)で根気強く。
切り口は当然にギザギザだが、これで良しとした。

雨樋から分水し、蓋部分の穴からドラム缶に導水した。
雨樋の筒は、最初からドラム缶に開いている穴の径とちょうど同じサイズだった。
内部にゴミが入らないようにゴミ除去の金網も付けた。

最下部に排水の装置を2種類付けた。

ひとつはコック式の蛇口(左側の赤いツマミ)。
レバーをひねって水道方式で水を出すもの(下の写真は勢いよく水が出ている状態)。
コックは数百円の安いものである。
水の出る方向と水量が一定なので、水道よろしく両手で洗いものをするのにとても便利。

もう一つは単なるホース。
ホースを手に持ち下に下げるだけで水が出る。止めるときはホースを上部に上げるだけ。
極めてシンプルで難しい仕組みはない。出水するのにツマミをひねったりする必要がないのと、ホースで水の方向を自由に変えられるのがポイントだろう。

加えて、ホースは半透明のものを使い、外からドラム缶内部の水位が見えるようにした。つまり水位インジケータ―の役割も担うホースにしてみた。外から水位が分かるというの予想以上に良いようだ。どれくらい水が貯まっているのか分からないで使用するのに較べてストレスがだいぶ違う。

満水時は上部のVの字の切り込みからあふれ出るようになっているので安心である。
重い蓋には、2か所の取っ手を付けたので取り外しの際は便利だ。

水を使う局面によって、二つを使い分けられてたいへん便利で、満足な出来上がり。
頻発する豪雨ですぐに満水になるし、ドラム缶一本分の貯水量というのは思った以上に多いので、かなり使い勝手がある。天からの無料・ただの水である。全く気にせず使えるというのはなんとなく気分が良い。

ぬかるんだ田んぼの稲刈りで泥だらけになった長靴を洗うのに、さっそく重宝している。冬の間は氷結してしまい使用できなくなるという欠点はどうしようもないが、これは仕方あるまい。それまでの間、活用しまくりたいものだ。

2018年8月29日水曜日

2018 稲刈り始まる

今年の夏は局所的な豪雨が頻発している。一昨日の夜間もそうだ。警報も発令された。
その際の雷雨と強風で、刈り取りまであと少しという稲がなぎ倒されてしまった。
倒された稲は機械での刈り取りが難しいので、すこしずつ手で刈り取りを始めた。

倒れたままだと稲穂が発芽しかねないし、茎部分の藁も劣化が進んでしまう。

手で刈り取り、ひと束ずつ藁で縛るのだが、稲刈機による作業効率に較べると30分の1、いやもっとだろうか、50分の1くらい非効率だ。投下する人的な労働力も同様だ。そのくらい稲が倒れたり田んぼがぬかるんでいたりしなければ、稲刈り作業は効率的に進められる。
稲刈り前1週間と稲刈り期間中の気象状況にえらく左右されるので、この期間は気が気でない。
今年の台風は発生数が多いようだが、台風とゲリラ的な突風を伴う雷雨はこれ以上起こらないでほしい(加えて、イノシシも来ないでほしい)と、土地とともに生きる私たちは素直な気持ちで祈る。

相手が自然なのだから、本来はそれに合わせて生活のリズムを作り、唯々諾々と従うのが正しい姿だと思う。自然を克服しようなどと考える(いわば欧米の自然は征服可能とする考え方)は不遜ではなかろうか。無力な人間は自然現象に対してはただ平穏無事でありますようにと祈るだけである。一見無気力な無抵抗主義のようだが、明らかに違う。対立するのではなく共存するのである。
いくら耐震・免震のビルを建てようが、立派な治水ダムを作ろうが、長い堤防を築こうが、防波堤を作ろうが、それで防げない自然の威力は確かに存在するのである。
あの東日本大震災以降も、酷いツメ跡をたくさん目にしてきたはずだ。南海トラフも近いと言われているが、この地震が起こった後にはまた同じ反省繰り返されるのだろう。そしてまた数年で忘れてしまうのかもしれない。
自然とともにあるべし。これが日本の太古の昔からの精神文化だと思う。

明日の晴れを天に祈って・・・などと言ってはみているが、今宵も350mlの発泡酒でほろ酔い気分。すでに気分はアレコレ気を揉んでても「しゃーんめぇ」だ。
・・・だいぶ回ってきたようだ。

2018年8月26日日曜日

JΘMΘN

10,000 Years of Prehistoric Art in Japan  JΘMΘN

いま東京国立博物館で開かれている『特別展 縄文1万年の美の鼓動』(2018/7/3~9/2)を見てきた。この手の考古学関係の特別展はなかなか見ることができない貴重な出土品が全国から集められるのでなんともウレシイ。国宝指定されている土偶・火焔型土器が6点が揃って見られるというまたとない機会。暑さなどものともせずに上野の森に急いだ。
◆ ◆ ◆
大学生の時分には(専攻したのでははないが)考古学にのめり込み、アルバイトを兼ねた発掘作業に長期休みのほとんどを費やした。さすがにあのころほどの情熱はないにしても、今でも我が家近くの土器散布地の畑を通るたびに落ちている土器片が気になって仕方ない。
◆ ◆ ◆
薄暗い館内に展示されている土偶と土器たちとの静かな対面。
・・いやはや、圧巻である。
大学生の時に遺跡から掘り上げていたごくごく一般的な縄文中期土器とはまったく別物だ。芸術品であり、なんとも美しい。ため息が出る。
本来、土器は貯蔵や煮炊きするための実用品。そこでは機能性がもっとも重視されるものだが、国宝指定の新潟県十日町出土の火焔型土器(チケットの写真の土器)などは、非実用的な美術品の極みであって、機能性は感じられない。細部までの丁寧な工芸としての作り込みがなされていて、作った縄文人の器用さにただ驚く。
おそらく見てもらうためのもので、当時の美意識の塊りではないかしらん。これらの華麗な土器を専門に作る職人、つまりは今でいうところの芸術家が多数居たに違いない。
展示品のどれをとっても驚きでしかなく、縄文時代の高い精神文化に触れた思いだ。

・・縄文時代はけっして、毛皮のパンツを纏い、槍をもって動物を追いかけていた、ウッホウッホといった未開の原始人イメージの人々ばかりではない。
ネアンデルタール人のイメージではないし、まして『はじめ人間ゴン』ではない。
◆ ◆ ◆
厳しい環境下で生活をしてきた縄文人たち。自然災害にも病気にも、ただ祈るしかなかったに違いない。非実用的な土器装飾、デフォルメされた土偶は祈りの際の道具なのだろう。いまのような便利で快適な時代の感覚ではなかなか理解できない、常に死と隣り合わせで精神のベースに深い悲しみがあってこその真摯な祈りの象形だろうか。深いものだ。

2018年8月22日水曜日

綿花

綿の木に花がたくさん付いている。
下の写真のように、オクラに似た花だ(オクラの花の姿を知らぬ人は多いかもしれないが)。
同じ木に、白い花弁のものとピンクの花弁のものが付いている。
こういう種類の綿の品種なのだろう。

木の背丈が150cm程になっているので、摘芯をして上への生長を止め、横に広がるようにした。

受粉が済んで実が大きくなり出したものも多数確認できるようになった。

この球が次第に膨れて大きくなり、9月~10月に割れてフワフワが見えてくる。
コットンボールである。

自宅から離れた場所の綿は、雑草に負けて成長が止まってしまったので、残念ながら放棄。この畑の綿は草取りも割と頻繁に行ったため、すこぶる見事に育って花を付けてくれた。
収穫が楽しみだ。

2018年8月18日土曜日

イノシシ被害 今年も

いま田んぼは稲穂が黄金色になりつつある。次第に首が垂れてきた。
収穫は例年より一週間程早くなりそうで9月はじめ頃から刈り取りができそうな感じだ。なので、稲刈りの段取りを始めた。

まずは田んぼ周辺の草刈り作業。
前回の草刈りは半月前だが、既に足首がすっかり隠れるほど雑草が伸びている。周囲をキレイにしスッキリとしておかないと稲刈り作業の効率がずいぶんと悪くなる。
このような地道で時間がかかる(そして体力勝負の)作業が多いのが水稲栽培だ。

ただ、今日のように晴れていて、爽やかな風が吹き抜ける日の野外作業はたいそう気分が良いのも事実。眼前の稲穂の波は豊かな実りを実感させ、ココロは穏やかになる。よくわからぬがただ八百万の神に感謝だ。
◆  ◆  ◆
一方で、谷津田ではイノシシが田んぼの中で転げまわって楽しんだらしく、稲がグチャグチャにされている。四方八方に倒され稲の刈り取りはもはや不可能な状況にある。

半年にわたるわれわれの日々の苦労が、たった一晩のイノシシの蛮行で無に帰する。
なんとも凄惨な現場を目の当たりにし、ただただ脱力感、無力感。

まだ被害にあっていない未倒伏部分をた守りたいとの思いで、赤い光が点滅するLEDライトをホームセンターで買い求め設置した。
決して安くはない投資で、どれだけの効果があるかも未知数だが、これ以上の被害を目にしたくないという一念。そしてこのグチャグチャにされたことで受ける精神的ダメージを少しでも癒したいという気持ちだ。効果を期待したい。

それにしても憎たらしいイノシシだ。

2018年8月12日日曜日

公開採蜜会

今日の公開採蜜には市内からお子さん二人を含む2組4人のご参加をいただきました。
◆  ◆  ◆
開けた巣箱は昨年春入居の越冬群のものです。昨年春から貯め込まれてじっくり熟成された蜜がギュッと詰まっている段です。

巣脾が整然と並んでいて、部屋にはきれいに蓋がされている素晴らしい巣ばかり。良い蜜が詰まっていますね。3.5キロほどのはちみつが採れる見込みです。

◆  ◆  ◆
参加されたみなさんは、初めて見るものばかりです。
たくさんのミツバチと巣箱の中の様子にはビックリです。巣箱からすくって味見したハチミツの味にもみなさん感動です。たのしいひと時、いい夏休みの思い出になったことでしょう。

さっそく濾過の作業に入りました。お盆明けには瓶詰が済んで店頭に並ぶ予定です。